コラム

　小沢幹事長率いる大訪中団に参加した民主党国会議員が、喜々として中国要人にツーショット写真撮影をしてもらう姿には、吐き気をもよおしました。

　これが、小沢幹事長の命令を受けた鳩山内閣が「ルール違反」を犯して押し込んだ天皇陛下と副主席の会談セットという「お土産」への返礼かと思うと、体が震えるほどの怒りを禁じ得ません。

　羽毛田宮内庁長官が官僚生命をかけて内幕を伝えて下さいました。
　天皇陛下のご健康を守ることとともに、政治権力によって皇室外交の基本を崩されたくないという切実な思いからであったと思います。

　外国の元首や首脳等と天皇陛下の面談申し込みを1ヶ月前までに行うというルールについて「杓子定規に拘る必要はない」という意見も耳にしますが、こんな前例を作ってしまっては、今後、他国から1ヶ月を切ってからの申し込みがあった場合に、宮内庁はどうすればよいのでしょうか。
　「貴国は、鳩山内閣にとっては中国ほど重要な国ではないので、1ヶ月ルールを守って下さい」とでも言うのでしょうか?
　
　国の大小に関わらず公平に広く親善を深められようとする天皇陛下のご姿勢に反する鳩山内閣の行為、そして、中国への特別待遇のみならず、韓国に対しても天皇陛下訪韓を請け合った小沢幹事長の行為。異常なことだと思います。

　定見なきままに「対等な日米関係」を標榜して、普天間飛行場移設問題を泥沼化させた鳩山内閣。
　中国に対しては「対等な日中関係」どころか「対中隷属」。
　どこまで国益を損ね、日本国の名誉を傷つけたら気が済むのでしょう。

　天皇陛下の政治利用に対して、安倍元首相はじめ同志国会議員とともに、今日、抗議行動を行います。