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中小企業のIT投資

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 岡山県のタクシー会社がIT投資で成功を収めました。
 「車の到着が遅い」「何度も利用しているのに、毎回住所を言わされる」「電話が繋がり難い」等のよく有るクレームを克服したのです。
 この会社は、電話の発番通知と顧客データベースを連動できるCTIや、住宅地図で配車位置を表示できるGIS、更に各車両の現在位置を把握できるGPSを導入。
 これらのIT投資により、お客からの電話と同時に、自動的に最も近い場所にいる車両に配車指示ができるようになったのです。
 電話応対と配車をするオペレーターには、熟練が必要でしたが、今では経験の浅いオペレーターでも迅速に対応できるようになり、人数も半減できたといいます。
 
 神奈川県の住宅建設会社でも、成功しています。
 住宅建設で心配なのは、使用する部材や度々の設計変更で予算をオーバーしてしまったり、工期が遅れたり、出来上がりイメージが違ったといった
トラブルでしょう。
 この会社では、打ち合わせの際に、オプション部材の価格や写真を入れたCD‐ROMを顧客に配布し、見積価格や完成イメージを明確にしたのです。また、顧客別のホームページ上で、顧客は工事の進捗状況をチェックできますし、建設作業関係者全員がスケジュール等を共有しました。
 施工時の設計変更やクレームが減ったといいます。

 e‐JAPAN重点計画には「平成15年度末において中小企業の半数程度が、インターネットを活用した電子商取引等を実施できること」という目標が示されていましたが、これは達成され、現在7割の中小企業が電子商取引を実施中です。
 IT導入効果が出ている企業ほど、経営トップ自らが積極的に関与している傾向が見られます。
 一方で、IT機器はどんどん進化する為、投資を始めると次々にお金がかかるのですが、コストに見合った効果が出ていない企業も多いそうです。IT活用の経営戦略を練り業務改善をやってからでなければ、無駄込みの自動化となり、むしろIT化がお荷物となってしまうようです。

 取引コスト削減や迅速化、品質向上を期待する取引先からの要求で、もはや電話とFAXによる業務には限界を感じておられる事業者も多いかと思います。中小企業総合事業団の専門家派遣事業を活用されるといいと思います。

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