恐るべし！Ａ代議士
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関西某県にご在住の方でしたら 「ああ、あの代議士のことやなあ」とスグにお分りになると思うのですが、ここでＡ代議士としておきます。
Ａ代議士は、選挙に勝つ為には、普通の政治家が 「恥ずかしくてそんなこと出来ないよお」と思えることも平気でやってのける根性の持ち主です。
テレビのニュ―ス番組で自民党の部会の模様が映ることは多いのですが、 必ずと言っていい程、Ａ代議士が画面に映ります。 噂によると前日のうちにテレビ局が取材に来る会議かどうかを確認しているのだそうですが、 広い会議室の中から動物的な勘で力メラが捉える場所を察知し、 座席を選ぶのです。よって 「Ａ代議士の横に座れば必ずテレビに映れるぞ」という評判です。
春と秋の園遊会でも、 私たち国会議員が立つ場所は決まっているのですが、A代議士はそんな場所には居ません。何時の闘にかオリ ンピック選手など陛下からお言葉を賜れる有名人の後に陣取って、何故か―緒に夜のニュ―スに映っています。
選挙区でも、彼の露出度はダントツだそうです。国会議員が招待されていない式典にも必ず押し掛けるそうです。公共施設竣工のテープカットでは、名前も呼ばれないのに堂々とテープの前に進み、（もちろんハサミも白手袋も渡してもらえませんから）自宅から持参した白子袋を身につけ、自分の手でハサミの形を作って、 勝手にテープカットに参加してしまう程の強者だとか・・。
選挙区での戸別訪問では、ポラロイドカメラとビスケットを持参。留守宅の門の前で写真を写して、ポラロイド写真の余白に「衆議院議員のＡです。本日、３時にお宅にうかがいました」と書いて郵便受けに投入。
そして、彼のポケットにはいつもビスケットが入っているんだそうです。犬が居るお宅では、ポケットからビスケットを取り出し、自分でペロッと舐めた後に犬に食ベさせますと、犬がなつくんだそうです。その後に犬と仲良く一緒に写真撮影をして、「お留守でしたのでワンちゃんと仲良くなりました」と書き添えて郵便受けに投入。
帰宅した有権者は、愛犬と―緒に笑うＡ代議士の写真を見付けて大変感動し、必ず彼の支持者になってくれるのだそうです。
そんなアホな・・と思いつつも、ここまで選挙運動に撤するＡ代議士はタダもんやないと感心してしまう私であります。それにしても、Ａ代議士が対立候補やなくて良かった。
