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人生一度っきり

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 皆様、明けましておめでとうございます!お元気に2002年の新春をお迎えになりましたか?本年もよろしくお付き合い下さいネ。
 先立って、公立中学校に「ゲスト・ティーチャー」として招かれました。教育過程に導入される「総合学習」の試験的試みなのだそうで、「進学や就職を控えた3年生のクラスで、進路選択の参考になる話をして下さい」というのが学校側からの要請でした。
 教室に入るなり、寝ている子、本を読んでいる子、隣席とヒソヒソ話をしている子、窓の外を見てボーッとしている子が目につきました。それが日常の光景らしく、担任の先生も一向に彼らに注意をされる風もないので、内心くじけそうになりましたが、とにかく心を込めてホンネの話をしました。自分自身の中高生時代から政治家という仕事にたどりつくまでの話です。
 話が進むにつれて、身を乗り出すようにして熱心に聴いてくれている子が何人も居ることが分かり、中学生の先生は大変な仕事だと思いつつも、先生が喜びを感じる瞬間も理解できるような気がしました。
 私自身の「将来の夢」が、青春時代を通して少しづつ変わっていった体験も話しましたが、彼らに伝えたメッセージは主に次の様なことでした。
 第1に、「高校進学の為に中学時代を過ごし、大学進学の為に高校時代を過ごし、就職の為に大学時代を過ごし、豊かな老後の為に仕事をする」といった考え方は決してしないで欲しいという事。
 私は、30歳過ぎた頃から「1日1生涯」「ナウ&ヒア」という言葉が胸にしみるようになりました。
 毎日を将来の為の準備だと思って生きていると、人生最後まで「本番」が無くなってしまいます。反対に、常に「今が人生の本番だ」と思っていると、今しか楽しめない事、今しか学べない事、すぐに取り組むべき仕事が見えてきます。
 第2に、「目指すべき目標が決まった時には、第1志望に賭けること」です。
 進学時の志望校決定や就職先の選択など、人生の節目で迷う事は多々ありますよね。第2志望で妥協していれば楽に目標達成できる場合が多いのですが、第1志望に挑戦することから逃げると、一生の間、「あの時もしも挑戦していれば、うまくいっていたかも」と後を振り返ることになります。
 しかし、第1志望に挑戦して失敗したとしても、難しいことに挑戦して失敗した経験は人生のかけがいのない糧になります。私自身が「絶対無理や」という周囲の反対は無く、その時の経験から学んだ事柄が全て後に役立っています。ただし、自分の意志で選択した事の結果責任は自分で負い、決して周囲の誰かのせいにしない事が大切です。
 ちなみに選挙落選中に私を支えてくれたのは、松下幸之助氏の言葉でした。「成功の要諦は成功するまで続けるところにある」(成功するまで続けていたら、何時か成功する)
「多くの人が成功しないということは、大通りがあるのに無理にあぜ道を歩いていくからである」
 勿論、中学生諸君には、高校受験でトチったからといって人生に多大な影響など無いので過剰に緊張するナってことも伝えました。

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