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2015年11月10日 記者会見

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〔冒頭発言〕


 おはようございます。皆様、お疲れ様でございます。
 今朝、官邸では、閣議と閣僚懇がございました。

【改正電気通信事業法の施行に向けた省令案】

 まず、改正電気通信事業法の施行に向けた省令案について申し上げます。
 本年5月22日に公布されました「電気通信事業法等の一部を改正する法律」の改正事項のうち、「公正な競争の促進」と「ドメイン名」の関係の施行に必要な省令案を、本日、「情報通信行政・郵政行政審議会」に諮問し、審議をお願いするとともに、パブリック・コメントを募るように事務方に指示をいたしました。
 具体的には、例えば、大手携帯事業者のネットワークに接続した際に利用できる機能や接続料の算定方法を詳細に定めています。これによりまして、接続の迅速化や接続料の適正化・透明化が図られ、MVNOの参入が促進されることを期待しております。
 また、現在の移動通信市場が、実質3グループに収れんされている状況等を踏まえ、これ以上の寡占化を防止するため、登録の更新を受けるべき場合を具体化しています。これによって、例えば、NTTドコモやKDDIがソフトバンクグループのワイヤレスシティプランニングと合併する場合など、グループを越えて一定規模以上の通信設備を設置する事業者と合併をする場合は、NTTドコモやKDDIは、登録の更新が義務付けられることになります。
 総務省としては、今回の改正によりまして、MVNOの参入等、電気通信市場の公正な競争を促進することによって、電気通信市場が更に発展していくことを期待しています。

【緊急消防援助隊全国合同訓練の開催】

 次に、「緊急消防援助隊全国合同訓練」の開催について、申し上げます。
 お手元の資料のとおり、今週13日、14日の2日間、全国の緊急消防援助隊が5年に一度一同に会して、消火・救助活動等の訓練を行う全国合同訓練を、千葉県で開催する予定でございます。
 緊急消防援助隊は、阪神・淡路大震災を契機に、都道府県の枠を超えて消防の応援を行う部隊として、平成7年に創設され、今回の訓練は発足20年の節目の年に開催されます。
 また、今回の訓練は、東日本大震災や昨今発生した豪雨災害・火山災害等の教訓を踏まえまして、自衛隊、海上保安庁、警察等の実動部隊との連携を強化するための訓練項目を多数盛り込んでいます。
 13日の夜には、私自身、宿営訓練を行っている千葉市の会場にお伺いをしまして、隊員の皆様を激励する予定でございます。
 詳細は、消防庁広域応援室にお問い合わせくださいませ。
 私からは、以上です。
 

〔質疑応答〕


<NHKの番組に対するBPO意見>

問: 幹事社から1問お願いします。先週、NHKの「クローズアップ現代」の問題で、BPOから意見書が出されました。その中で、総務省の対応が「介入」だと批判されたわけですが、それに対して大臣も談話をされていますが、改めて、NHKの問題に限らず、放送事業者と政府の関係はどうあるべきか、番組の内容に政府がどこまで意見を言うべきなのかについて、御所見をお聞かせください。

答: 放送法におきましては、その目的において、放送の自律の下で、憲法の定める表現の自由を確保し、公共の福祉に適合するように規律するということが求められています。
 このような放送法の規定に基づいて、まずは放送事業者が自主的かつ自律的に、放送番組を編集・制作していただくということが大事です。
 これに対して放送法を所管する総務省は、放送事業者に対して、放送法の規定の遵守を求めるという立場にございます。ですから、放送法に抵触する事案があった場合には、放送法を所管する立場から、行政指導等の必要な対応を行うものでございます。
 11月6日に公表されましたBPOの意見書に、総務省の行政指導についての記述がございましたけれども、放送法第4条の放送番組の編集に係る番組準則に係る規定について、BPOの意見では、これは法的な規範ではなくて、単なる「倫理規定」としておられます。しかし、過去に国会でも答弁されているとおり、正しくは「法規範性を有する」ものでございます。
 放送法の第4条に、「報道は事実をまげないですること」などが定められていますけれども、その点で、NHKの番組については、放送法に抵触する点があったと認められたことから、放送法を所管する立場から、総務大臣としての責務を果たすために、必要な対応を行いました。
 また、4月28日にNHKの最終調査報告書が公表され、私自身、隅から隅まで読ましたが、具体的な再発防止体制を、いつ具体的にどうするのかという記述が抜け落ちておりましたから、一刻も早く具体的な再発防止体制を作っていただきたいという強い思いから、早急に行政指導文書を作成しました。これは拙速との指摘は当たらないと考えています。
 行政指導というのは、もう皆様御承知のとおり、行政手続法第2条第6号を根拠とするものでございますけれども、「処分」のように相手方に義務を課したり権利を制限したりするような、そういう拘束力はございません。相手方の自主的な協力を前提としているものであることを申し上げたいと思います。
 実際、NHKでは、私からの行政指導を受けて、5月29日には再発防止策を公表しておられます。かなり具体化されて、どのような体制で再発防止を行っていくのかということを明確にしておられましたので、総務省としても、再発防止に向けた取組状況については、適切にフォローアップしてまいります。
 いずれにしても、NHKの場合は受信料で成り立つ公共放送でもあり、総務省が所管する特殊法人でもございます。その社会的責任を深く認識していただき、正確な報道を行うことによって、国民・視聴者の皆様の信頼の回復に努めていただきたいと思います。
 前段で、放送と政府の関係、放送法というものについて申し上げました。

問: すみません、補足なのですが、NHK以外の民放の放送事業者についても、同じようなことがあったら、同じような対応ということでしょうか。

答: NHKは、予算も国会で承認を受けなければなりません。総務省所管の特殊法人であるということもあります。国際放送などについても、要請放送を行ったりしておりますので、民放各社とNHKについて、放送法上の対応というよりは、また別の意味を持っているということも事実でございますけれども、放送法の解釈、特に第4条が単なる倫理規定ではなく、法的な規範性を持つ規定であるということについては事実でございます。
 これは全ての放送事業者に対して、第4条にある「公安及び善良な風俗を害しないこと」、「政治的に公平であること」、「報道は事実をまげないですること」、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」を、しっかりと自律的に守っていただきたい、こう考えております。

<マイナンバー通知カードの誤配布>

問: IWJの城石と申します。昨日、度重なるマイナンバーの通知カードの誤配布を受けて、日本郵便の高橋亨社長への厳重注意があったと聞いたのですけれども、閉会中審査の場でこの点が議論になる予定はございますでしょうか。

答: 今日私が答弁をするべく通告を受けている衆議院予算委員会での質疑の中には、その内容はなかったと承知しています。明日の参議院では分かりません。
問: ほか、ありませんか。では、ありがとうございました。

答: お疲れ様でございました。

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