早苗コラム

7期目の永田町から 平成27年1月~連載中

2017年05月01日

「地域おこし協力隊」への期待

 総務省の施策の中でも、都市から地方に移住して地域活性化を担う「地域おこし協力隊」については、ご存知の方が増えてきたのではないかと思います。

 制度を創設した平成21年度の隊員数は、89人でした。

 総務省では、「平成28年に3000人、平成32年に4000人にする」という目標を掲げて取り組んできました。
 ところが、平成28年には、前年から1415人も増加して隊員数は4158人となり、平成32年の目標を前倒しで達成することができました。

 現役隊員の約4割が女性であり、20代・30代の隊員が約7割を占めています。
 都会から来た「若者」「ヨソ者」「女性」の隊員たちが、地方創生への強い思いとともに、新しい感性や刺激を持ち込み、地域を元気にしてくれています。

 3年の任期を終えた後も、約6割の方は引き続き同じ地域に定住しておられます。また、定住した方の2割が起業し、地域で新しい仕事を創り出しています。

 多くの現役隊員が定住に際して起業したいと考えておられますので、任期終了後に地域で起業を実現できるプロセスを構築していくことが重要だと思っています。

 総務省では、平成28年度からの新施策として、ふるさと納税を活用して隊員の起業を応援する「協力隊クラウドファンディング官民連携事業」や、「協力隊ビジネスアワード」を実施しています。
 今後も、多くの隊員の起業の夢をサポートできるように、「起業・事業化研修」の充実と強化に取り組みます。

 また、隊員の活動が円滑に行われるよう、サポート体制の強化も必要です。

 昨年11月に「地域おこし協力隊全国サミット」に出席した際に、移住・交流情報ガーデンに開設している「地域おこし協力隊サポートデスク」に、出産や育児など個人的な相談も多く寄せられているということをお伺いしました。

 同日中に私から職員に対応を指示していましたが、今年の1月25日から、新たに女性の相談員として、隊員OGを2名配置することができました。

 今後は、サポートデスクへの相談内容なども踏まえ、育児などに配慮した運用に向けて、 制度を改善していく予定です。

 平成28年度からは、「チャレンジふるさとワーク」という新施策にも取り組んでいます。

 「地域おこし協力隊」は、地方に住民票を異動することが条件ですので「ハードルが高い」というお声がありました。
 そこで、「観光以上、移住未満」という思いをもつ方を対象に、単なる数日間の観光では味わえない地域との関わりを深めるプログラムを用意することにしました。
 2週間から1か月程度働きながら地域での暮らしを学ぶ「ふるさとワーキングホリデー」や、地域特性を活かしたサテライトオフィスの誘致戦略を策定する「お試しサテライトオフィス」です。

 このプログラムに参加した方々が地方滞在を通じて地方の暮らしの魅力を実感し、移住に繋がることもあるでしょう。
 移住には至らないものの、地方の社会的課題を解決するソーシャルビジネスを起業し、地方に関わって下さるような形が生まれてもいいと思います。 

 地方の発展を考えると、最高の宝は「人」です。

 「地域おこし協力隊」のように外部の人材を活用することと併せて、その地方で生まれ育った方々が故郷への愛情と誇りと志を持って活躍して下さることが重要です。

 「チャレンジふるさとワーク」では、地域人材のスキルやバックグラウンドを「人材バンク」として整理し地域活力の発揮に繋げる「『地域の人事部』戦略策定事業」や、地域の若者のアイデアによる創業を支援する「次世代コラボ創業支援事業」も実施しています。

 多様な取組みを通じて、地方で活躍する「人」を増やし、その「人」が地方で「仕事」を創り、「仕事」が「人」を呼ぶ、そのような好循環を拡大してまいりたいと考えています。


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