コラム

  1. TOP
  2. コラム
  3. 大和の国から 平成15年11月~平成17年8月
  4. 永田町用語

永田町用語

更新日:

 国会を離れてから、あまり耳にしなくなった言葉が幾つか有ります。 その1つが、「毛並みが良い」という言葉。

 国会では、長老議員たちが、「彼は毛並みが良いから出世するよ」とか、「彼は優秀なんだが、毛並みが悪いので残念だ」などと語り合っているのを良く聞きました。
 初当選直後には、さっぱり訳が分からなかったのですが、要は2世議員や3世議員のことを「毛並みが良い」と表現しているんですね。若手議員を良いポストに登用する折に、「貴方のお父上には大変お世話になりましたから。貴方も毛並みが良いのだから、活躍して下さいよ」などと声をかけているのを聞いて、今の時代にそぐわない妙な差別の有る所なんやなあと呆れたものでした。
 ところが、人権に敏感な筈のマスコミも、若手議員を評する時に「3代続いた政治家の家柄。まさにサラブレッドである」などと書いているので、差別用語というよりは、定着した「永田町用語」である様です。
 そう言えば、2世議員に対抗して、「裸一貫、叩き上げで国会議員になった人の会」というのが有り(確か「党人政治家の会」という名称)、私も名簿には入っていたっけ・・。
 
 政治番組で、2世議員の是非が論評されることも度々有りますが、要は議員としての資質が有れば、出自はどうでも良いのではないかと思います。
 2世ならではの経験や知識が、優れた活動に結びついている例は多々有ります。お父上の秘書として外遊に同行し、世界の指導者と席をともにしてきた2世が備えている人脈や貫禄は、政治家としての貴重な財産です。
 また、先代の選挙地盤や経験豊富な秘書団を受け継いだ2世には、選挙区対策に時間を割かれないという利点も有ります。例えば私の様にゼロからスタートした政治家ですと、秘書も素人が就任して議員とともに手探りで経験を重ねるわけですから、秘書が育つまでは、地元の陳情処理や選挙戦の組み立ても議員本人がこなさざるを得ません。この時間を国政への取り組みに没頭できる分、政策活動でも大活躍の2世は多く居られます。

 ともかく、治安の悪化や困難な外交案件等、大変な時期ですから、1世も2世も3世も、国家・国民の為に頑張って下さいね!

前のページへ戻る

  • 自民党
  • 自民党奈良県連
  • リンク集