厳格な難民審査を期待します
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政府は、今年1月に「空港・港湾危機管理官」を設置し、海外からのテロリストや危険物資の流入防止対策を強化しました。危機管理官の仕事は、入国管理官、税関職員、警察官、海上保安官などの各業務を調整することで、現在は人と物の流れの8割をカバーする2空港・5港湾に配置されているそうです。
また、関係省庁間の連携強化の為に、各省庁の課長級からなる「水際危機管理チーム」も設置されました。
国民をテロの脅威から守る為に「水際対策」が重要なのは言うまでもありませんが、私が特に望んでいるのは「難民認定の厳格さ」です。
平成13年末に、一部マスコミが、「日本の難民認定数が欧米諸国に較べて少な過ぎる事」を指摘し、「法務省がアフガニスタン人9人の難民申請を認めなかった事」を厳しく批判していました。
当時の新聞記事は「日本は助けてくれぬ。今年の難民認定わずか21人」という見出しになっていて、米国、英国、ドイツ、カナダ等は難民認定者が年間1万人を超える年もあるのに、日本では今年(平成13年)21人しか認めなかったと紹介していました。そして、米国の軍事行動で大変な状況にあるアフガニスタンからの難民9人を認定しなかった政府の対応を問題にしていました。
「難民」とは「人種、宗教、国籍、若しくは特定の社会集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受ける恐れがあるため外国に逃れ、国籍国の保護を受けられない人、又は国籍国の保護を望まない人」を指します。
「難民」と認定されると、彼らを国籍国に送還することは出来ず、日本政府が月額6万円までの住居費や日額1500円(12歳以上・1人当たり)の生活費を支給して生活支援することになります。
当時、東京入管は「迫害の恐れ等、『難民性』に関する供述内容について、調査の結果、信憑性が認められなかった」との理由から9人を不認定としました。
平成13年10月に不法入国容疑で摘発された「自称アフガニスタン人」は11人だったのですが、そのうち2人は実はパキスタン人でした(パキスタンに向けて送還された)。残りの9人が難民認定申請をし、東京入管が不認定の告知をしたのです。
9人とも同時多発テロ発生前から日本に入国していたことから、新聞記事が指摘するような「戦争難民」ではないことは明らかだと思いました。
9人の中には、来日直前までアフガン以外の安全な国の企業で働いていた人もいました。近隣の安全な国で滞在・就労許可を受けている人が、わざわざ遠い日本に庇護を求める必然性に疑問が湧きます。米・英・独でも、安全な第3国に在留していた人は難民認定されません。
また、過去に何度も中古車部品買い付けに来日していながら、日本政府に庇護を求めた事はなく、今回不法入国で摘発された人もいます。「戦争難民」ではない上に、何度もアフガンと日本を往復しているわけですから、タリバン政権から迫害を受けていた可能性も低いと思われます。
別の人は、日本に正規入国して会社を設立後に不法残留していたにも関わらず、摘発された途端に難民申請を出していました。
更には、日本で開設した銀行口座にどこからか1億円以上の送金を受けていた人まで含まれていました。
米国同時多発テロ発生後ですから、入管当局は、テロリスト侵入やテロ資金送金の可能性を懸念しながら厳格な審査を行い、法に基づいて毅然と対応したのでしょう。
マスコミによる批判だけではなく、自民党の中でも当局の対応を非難する国会議員がいましたが、私は法務省及び入管の姿勢を高く評価し敬意を表していました。
日本は地理的条件から難民申請数自体が少ないものの、認定率ではむしろ諸外国より高いと言えるのです。新聞記事にあった通り、英国の平成12年の難民認定者数は約1万人でしたが、不認定も5万人以上で、認定率は12%。ドイツは15%、スイスは5%、スェーデンは2%。同年の日本の認定率は14%でした。
また、避難民救援の為に日本が国連難民高等弁務官事務所に拠出している金額も世界トップクラスです。決して「(本物の)難民に冷たい国」ではありません。
今年に入ってからも、入管当局の不法滞在外国人への法に基づいた対応を「人道的でない」と報道するテレビ番組が有りましたが、国民の安全を守る為に、今後とも厳格な審査を期待します。
また、関係省庁間の連携強化の為に、各省庁の課長級からなる「水際危機管理チーム」も設置されました。
国民をテロの脅威から守る為に「水際対策」が重要なのは言うまでもありませんが、私が特に望んでいるのは「難民認定の厳格さ」です。
平成13年末に、一部マスコミが、「日本の難民認定数が欧米諸国に較べて少な過ぎる事」を指摘し、「法務省がアフガニスタン人9人の難民申請を認めなかった事」を厳しく批判していました。
当時の新聞記事は「日本は助けてくれぬ。今年の難民認定わずか21人」という見出しになっていて、米国、英国、ドイツ、カナダ等は難民認定者が年間1万人を超える年もあるのに、日本では今年(平成13年)21人しか認めなかったと紹介していました。そして、米国の軍事行動で大変な状況にあるアフガニスタンからの難民9人を認定しなかった政府の対応を問題にしていました。
「難民」とは「人種、宗教、国籍、若しくは特定の社会集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受ける恐れがあるため外国に逃れ、国籍国の保護を受けられない人、又は国籍国の保護を望まない人」を指します。
「難民」と認定されると、彼らを国籍国に送還することは出来ず、日本政府が月額6万円までの住居費や日額1500円(12歳以上・1人当たり)の生活費を支給して生活支援することになります。
当時、東京入管は「迫害の恐れ等、『難民性』に関する供述内容について、調査の結果、信憑性が認められなかった」との理由から9人を不認定としました。
平成13年10月に不法入国容疑で摘発された「自称アフガニスタン人」は11人だったのですが、そのうち2人は実はパキスタン人でした(パキスタンに向けて送還された)。残りの9人が難民認定申請をし、東京入管が不認定の告知をしたのです。
9人とも同時多発テロ発生前から日本に入国していたことから、新聞記事が指摘するような「戦争難民」ではないことは明らかだと思いました。
9人の中には、来日直前までアフガン以外の安全な国の企業で働いていた人もいました。近隣の安全な国で滞在・就労許可を受けている人が、わざわざ遠い日本に庇護を求める必然性に疑問が湧きます。米・英・独でも、安全な第3国に在留していた人は難民認定されません。
また、過去に何度も中古車部品買い付けに来日していながら、日本政府に庇護を求めた事はなく、今回不法入国で摘発された人もいます。「戦争難民」ではない上に、何度もアフガンと日本を往復しているわけですから、タリバン政権から迫害を受けていた可能性も低いと思われます。
別の人は、日本に正規入国して会社を設立後に不法残留していたにも関わらず、摘発された途端に難民申請を出していました。
更には、日本で開設した銀行口座にどこからか1億円以上の送金を受けていた人まで含まれていました。
米国同時多発テロ発生後ですから、入管当局は、テロリスト侵入やテロ資金送金の可能性を懸念しながら厳格な審査を行い、法に基づいて毅然と対応したのでしょう。
マスコミによる批判だけではなく、自民党の中でも当局の対応を非難する国会議員がいましたが、私は法務省及び入管の姿勢を高く評価し敬意を表していました。
日本は地理的条件から難民申請数自体が少ないものの、認定率ではむしろ諸外国より高いと言えるのです。新聞記事にあった通り、英国の平成12年の難民認定者数は約1万人でしたが、不認定も5万人以上で、認定率は12%。ドイツは15%、スイスは5%、スェーデンは2%。同年の日本の認定率は14%でした。
また、避難民救援の為に日本が国連難民高等弁務官事務所に拠出している金額も世界トップクラスです。決して「(本物の)難民に冷たい国」ではありません。
今年に入ってからも、入管当局の不法滞在外国人への法に基づいた対応を「人道的でない」と報道するテレビ番組が有りましたが、国民の安全を守る為に、今後とも厳格な審査を期待します。